3K・新3K・6Kとは?正しい意味や仕事・職業を解説 | 土木・建築の仕事との出会いを提供するメディア - アイゾメ
ノウハウ
作成日:2022.11.02

3K・新3K・6Kとは?正しい意味や仕事・職業を解説

3Kの意味とは?

3Kとは、「きつい」「汚い」「危険」の頭文字をとって作られた略語で、バブル景気全盛期だった1980年代末頃に使われるようになりました。この頃は販売職など華やかな仕事の人気が高まり、3K業界は敬遠されたという背景があります。

「新3K」や「6K」の意味とは?

新3Kには、「帰れない」「厳しい」「給料が安い」の意味があります。主にホワイトカラー(事務職や販売職など)に対して使用されることが多く、残業が多い割に給料が上がらないなど、労働環境の悪化が社会問題となったことが背景となり、登場しました。従来の3Kと新3Kを合わせて、6Kと呼ばれることもあります。

国土交通省が取り組む「新3K」

国土交通省が掲げる新3Kには、「給与・休暇・希望」の意味があります。建設業を目指す人が増えることを目指して、さまざまな取り組みが行われています。

給与について

給与面の改善を目的として、「労務費見積り尊重宣言」促進モデル工事が進められています。「労務費見積り尊重宣言」とは、元請け企業が下請け企業に対して、見積書の内訳に賃金や賞与といった労務費を明示するよう要請し、その内容を尊重することを宣言したものです。この取り組みを行う元請け企業を優位に評価することで、下請け企業で働く技術者の給与アップを目指しています。

さらに、技術者の就業実績や資格を登録できるCCUS(建設キャリアアップシステム)の導入を推進しています。CCUSを活用することで、技術者が適正な評価と待遇を受けられる仕組みができるほか、工事の品質向上や効率化などにもつながるでしょう。

休日について

週休2日を確保するために、国土交通省直轄の工事を中心として、工期の設定や経費の補正を実施する週休2日対象工事が進められています。2024年4月より適用される時間外労働の上限規制(月45時間、年360時間まで)も踏まえ、計画的に労働環境を整備している状況です。

また、適正な工期設定ができるよう、準備・後片付け期間や天候などの配慮に加え、資材や人員を確保する時間などに充てられる余裕期間制度を原則活用するなどのルールが広がりつつあります。

今後の取り組み

建設業界で働くことに希望を持てるよう、今ある問題を解決するための取り組みが数多くあります。

まずは、ICT(情報通信技術)の導入など、建設現場の生産性向上を図る取り組みであるi-Constructionの推進です。たとえば、災害復旧時に機械を遠隔操作したり、ドローンで撮影した写真を元に測量を行ったりと、業務の効率化や人手不足問題の解決策としても期待されています。
次に、技術者の処遇改善に向けた取り組みです。「公共工事の品質確保の促進に関する法律」の改正を踏まえ、中長期的な工事発注の見通しを作成・発表するようになりました。これは、年間を通じて安定的に工事を実施することによって経営を安定させ、技術者の処遇改善につなげることを目的としています。

そして、従来の3Kなどのイメージを変えるために、建設業界の誇りや魅力、やりがいなどに関する提言が取りまとめられました。従来の作業服から、スポーティー型やスーツ型など街中に馴染むデザインへと一新したり、「地域をつくる・まもる」仕事であることをSNSや国土交通省ホームページを通じて発信したりと、各地でさまざまな活動が行われています。

3Kと呼ばれる仕事は社会貢献度が高い

3Kと呼ばれている職業は、お客様から直接反応をいただけることが多いため、ダイレクトにやりがいを感じられるという魅力があります。

特に建設業は、人々の暮らしを支える大切な職業です。自分の仕事が建物や構造物として形に残るので、大きな達成感を感じられるでしょう。

また、どんな仕事にも大変な部分はあります。自分が仕事において何を大切にしているか、どのように成長していきたいかなどを考えて仕事選びをしてみてはいかがでしょうか。

3K業界でも会社によって働きやすさは異なる!

同じ業界でも、勤務体制や待遇などは会社によって異なります。先入観にとらわれず、自分にとって働きやすい職場を見つけることが重要です。実際に働いている方から話を聞いたり、現場に足を運んだりして、自分で情報を得て比較してみると良いでしょう。

まとめ

今回は、3Kや新3K、6Kについて紹介しました。大変な仕事というイメージが大きい建設業界ですが、その分やりがいがあり、社会貢献度が高い仕事でもあります。また、国土交通省による取り組みを通じて、今後さらに働きやすい職業へと変わることが期待できるでしょう。

監修

高橋経営コンサルティングオフィス・社会保険労務士オフィス・行政書士オフィス
高橋 衛(まもる)
URL:https://t-office.jpn.org/introduction/aboutme.html

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