現場監督とは?仕事内容を紹介 | 土木・建築の仕事との出会いを提供するメディア - アイゾメ
ノウハウ
作成日:2021.12.16

現場監督とは?仕事内容を紹介

現場監督とはどんな仕事?

現場監督とは、工事現場における適正な進行指示・品質と安全の確保・費用の管理調整などを担う存在です。作業員と周辺環境の安全・安全や正当性に基づく品質・予算と工事内容の兼ね合いを考えながら、工期に向けてスケジュール通りに工事が進むよう多数の作業者(職人など)に指示を出していきます。

また、予期せぬトラブルが起きた時、冷静且つ迅速に対応することも現場監督の重要な仕事です。そんな現場監督の仕事は、「施工管理の4大管理」と呼ばれる「工程管理」・「安全管理」・「原価管理」・「品質管理」が軸となっています。

工程管理 定められた期間内に工事を完了できるよう、全体工期と各工事のそれぞれを管理することです。予定を一目で把握するため、工期にかかわる情報を収集して全体工程表や月間工程表、ネットワーク工程表を作成します。
安全管理 建設現場において事故なく安全に作業が行なえるよう、安全な環境を整備することです。具体的には、整理・整頓・清掃・清潔・しつけの頭文字を取った「5S活動」や「ヒヤリハット運動」、工事関係者を集めて安全への意識を高める「安全大会」を実施します。
原価管理 実行予算と実際に発生した原価を管理することで、すなわち予算管理を意味します。予算と実際の原価に大きな差異が発生しないよう、状況に応じて施工計画の見直しや工事業者を変更するなど適切な利益を確保できるよう取り組みます。
品質管理 設計図書や仕様書通りの品質を満たしているかを確認し、品質を確保することです。寸法や材質、強度や機能など、それぞれを決められた試験方法で確認します。

現場監督と施工管理者の違い

現場監督とよく混同される仕事が「施工管理者」です。施工管理者の主な仕事は、工程を組んだり、業者への作業の振り分けおよび指導を行ったり、予算管理や適正な資材選別を行なったりすることで、デスクワークなど現場以外での業務も多くあります。

一方の現場監督は、その名の通り工程管理や安全管理などの現場に関する仕事がメインで、施工管理者に比べてデスクワークが少ないことが特徴です。

とはいえ、どちらの仕事も工事に関わる多くの作業者たちとコミュニケーションを取りながら、工事を円滑に進めていくことが求められます。そのため、施工管理者が現場監督を兼務することも多いのが実情です。

給料、働く環境をチェック

次に、現場監督の給料や仕事内容について説明します。現場監督平均月給は、250,000円(※)です。

(※)集計期間2021年5月〜2021年10月<マイナビバイト調べ>

日勤の現場監督の場合、作業員が現場入りする前にその日の作業日程を確認するところから1日の業務が始まります。作業員が集合する朝8時頃に全体朝礼を実施して当日の作業工程などを確認し、午前中は現場の巡回や点検、作業員への指示を行ないます。

お昼休憩を挟み、午後は工事の進捗状況を確認する打ち合わせや、現場で作業工程や進捗のチェックを実施した後、17時半頃事務所に戻って次の日の準備や作業報告書の作成を行ないます。全ての業務が終了するのは18時から19時頃になるのが一般的です。

現場監督になるために必要な資格はなし

現場監督は、資格を必ず持っていなければならないというわけではなく、実務経験だけでもなることができる職業です。

ただし、有資格者が優遇される建設業界でより活躍するためには、「施工管理技士」や「建築士」、「電気工事士」などの資格を持っていることが望ましいといえます。

持っていると活かせる資格

施工管理技士 国家資格である施工管理技士は、工事の分野によって7種類に分けられます。特に現場監督におすすめなのは、土木施工管理技士、建築施工管理技士、電気工事施工管理技士、管工事施工管理技士、建設機械施工技士です。
施工管理技士の資格はそれぞれ1級と2級に区分され、1級の資格を取得するとより大規模な案件で活躍できるようになります。
建築士 建築士も国家資格で、扱える建築物の構造や規模などに応じて一級建築士、二級建築士、木造建築士の3種類に区分されます。一級はビルや土木などの大規模工事、二級は戸建住宅などの現場監督に向いていると言えます。取得の難易度が高い資格なので、資格手当も期待できるでしょう。
電気工事士・電気主任技術者 電気工事に携わりたいのであれば、電気工事士や電気主任技術者がおすすめです。電気工事士は住宅やビルなどの配線設備工事や電気のメンテナンス、電気主任技術者は発電所や変電所、工場などの電気設備の保安監督業務に役立ちます。

資格を取得することで資格手当など待遇面の向上が期待できることはもちろん、転職活動の際にもスキルを証明する大きな武器となり、将来のキャリアアップに役立ちます。

現場監督に求められるスキル

現場監督として活躍するために必要なスキルとして、ここでは主な3つを紹介します。

1.コミュニケーション能力

工事を円滑に進めていくためには、現場作業員や職人と密にコミュニケーションを取ることが非常に大切です。彼らがパフォーマンスを最大限に発揮できるよう、作業に対する要望や説明を正確にわかりやすく伝えるスキルが求められます。職人や作業員との間に壁ができないよう、対等の立場で接することも重要です。

2.先読み力

現場を統括する現場監督の最も重要な仕事は、工事を工程通りに進めることです。そのため、起こりうるトラブルを一つでも多く予測して回避する能力が求められます。ただし、トラブルを予測するにはある程度の経験が必要であることも事実。経験の浅いうちは、上司や先輩に相談して解決策を探るのが良いでしょう。

3.マルチタスク力

現場監督は、現場の進捗管理に予算管理、作業員への指示出しなど複数の業務を同時にこなさなくてはなりません。業務の段取りを組み、それぞれを効率的に進める能力が必要です。

現場監督に向いている人の特徴

若手の現場監督であれば、職人や作業員が自分より年上であることもめずらしくありません。年齢に関係なく、人と話をするのが好きな人、周囲と協力して物事を進めることが得意な人は、現場監督に向いているといえます。

また、天候不良が続いて工事が進められなかったり、人材が足りなくなったりと、工事では予期せぬ事態が起こることも少なくありません。臨機応変な対応ができる人も、現場監督に向いていると言えるでしょう。

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