溶接工事とは?仕事内容を紹介 | 土木・建築の仕事との出会いを提供するメディア - アイゾメ
ノウハウ
作成日:2021.12.08 更新日:2022/06/16

溶接工事とは?仕事内容を紹介

溶接工事はどんな仕事?

溶接工事とは、熱や圧力を加えて金属などの材料を接合・加工する工事のことです。

金属の融点(溶け始める温度)は非常に高く、鉄が約1,530℃、銅が約1,080℃です。高温の状態で金属を加工していくため、スピード感や正確さなど、職人としての技術力が問われます。

溶接工事の種類

溶接工事の種類は、大きく分けると融接・ろう接・圧接の3つがあります。それぞれの溶接方法や特徴などを見ていきましょう。

融接 融接は、材料の接合部分を熱するか、溶けた金属(溶加材)を接合部分に加え、その後冷却することで溶けた金属が固まって接合する方法です。溶接の中で最もメジャーな方法であり、放電現象を利用したアーク溶接、ガスの燃焼時に発生する熱を利用したガス溶接、レーザー光を利用したレーザー溶接などがあります。
圧接(加圧溶接) 圧接は、材料の接合部分に圧力を加え、電気や摩擦の熱で接合する方法です。一般的に機械を使って圧力を加えるため、品質を一定に保ちやすいという特徴があります。圧接の中にもさまざまな方法がありますが、材料の接合部分に電流を流して接合する抵抗圧接が代表的です。
ろう接 ろう接は、材料よりも低温で溶ける溶加材で接合する方法です。融接や圧接とは異なり、材料自体は溶かさずに接合します。溶加材の融点によって、ろう付けとはんだ付けの2種類に分かれています。

給料、働く環境をチェック

次に、溶接工の給料や仕事環境について説明します。
溶接工の平均時給は1,321円、平均月給は160,611円です(※)。

(※)集計期間2021年4月〜2021年9月<マイナビバイト調べ>

溶接工の仕事は、朝礼やミーティングから始まります。安全に作業を進めるために、職人同士で連絡事項やその日の工程などを共有します。

それぞれの持ち場に移動し、作業を開始します。集中力が必要な作業なので、お昼休憩以外にも午前と午後に15〜30分程度の小休憩が設けられている場合が多いです。

職場や作業の進捗状況によりますが、大体17時〜18時に作業を切りあげ、1日の仕事は終了です。

溶接工になるには?

溶接工は火や電気などを扱うので、危険を伴う作業も多くあります。安全に作業するために、専門知識と高い技術力が求められます。

ほとんどの場合は職業訓練校や専門学校に通い、卒業後に溶接工として働きます。一方で、近年の人手不足により、未経験者を募集する企業も増えてきています。まずはアシスタントとして働きながら、溶接の知識や技術を身につけることもできるでしょう。

安全のために、資格の取得が必須

溶接工として働くためには、日本溶接協会が認証する溶接技能者の資格を取得する必要があります。溶接の手法や扱う材料によって分野が分かれているため、自分のキャリアに沿った分野選びが重要です。まずはアーク溶接やガス溶接など、メジャーな溶接方法の資格を取得しましょう。

また、溶接管理技術者の資格を取得すると、溶接工事の作業や工程を計画・管理することができます。工事や工場によっては溶接管理技術者の常駐が必須となる場合もあるので、取得するとほとんどの場合で重宝されます。

溶接工の将来性は?

昔は火を使った溶接が一般的でしたが、今ではろう接や圧接など、さまざまな溶接方法が普及し、溶接工の活躍が広がっています。

大規模な工場などでは溶接ロボットを取り入れるところも増えてきていますが、仕上げや細かい溶接など職人にしかできない仕事はたくさんあります。

また、溶接にはさまざまな分野があるので、一つの分野を極めるとスキルアップにも繋がります。専門性を高めることで、独立やフリーランスといった新たなキャリアを目指すことも可能です。

溶接工に向いている人

溶接工は火や電気、ガスなどを取り扱うので、安全面への配慮がとても重要です。慎重に物事を進められる人は、一つひとつの作業を着実にこなせるでしょう。

また、溶接工の仕事にはさまざまな分野があり、自分の得意な分野を見つけて極める溶接工が多くいます。一つのことを極めることが好きな人にとって、溶接工はやりがいを感じられる職業です。

建築工事や工場で活躍する溶接工は、資格の取得が必須であるなど非常に専門性の高い職業です。そのため、技術を極めるには時間がかかりますが、その分大きなやりがいを感じられるでしょう。

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