揚重や楊重とは?読み方や意味、必要な資格などを解説

揚重の読み方や意味
揚重は「ようじゅう」と読みます。
建築現場で一箇所に集められた建築資材を、必要な個数、手作業や重機で指定場所に運ぶ仕事です。揚重は「荷上げ」とも呼ばれ、どちらも建築資材を運ぶという意味で使われます。
会社や現場によっては手へんでなく、木へんの「楊重」と書くことがあります。どちらも読み方と意味が同じですので、間違いではありません。
特に表記に決まりのない場合は、パッと見て「手で物を持ち上げる」とイメージしやすい手へんの揚重を使うと良いでしょう。
揚重の仕事内容
揚重の仕事内容を紹介します。仕事の流れは下記の通りです。
1.資材をトラックから下ろす
運送会社が、トラックで現場の搬入口まで運搬した資材を下ろし、フォークリフトに載せます。そのまま工事用エレベーターまで移動します。
2.資材をフォークリフトから台車へ
工事用エレベーター内の台車に、フォークリフトから資材を移します。その後、指定された場所までエレベーターで上がります。
3.手作業で現場へ運ぶ
工事現場に、必要な資材を必要な個数運びます。運ぶだけで終わりではなく、現場で作業しやすいよう、事前に資材の仕分けを行うこともあります。
揚重の仕事で役立つ資格
玉掛けやクレーンの操縦など、揚重の仕事に役立つ資格を5つ紹介します。
玉掛け技能講習
玉掛けは重量物をクレーンのフックに取り付ける業務で、重い物を運ぶことが多い揚重の仕事に便利な資格です。
玉掛け技能講習の資格を持っていると
・制限荷重1トン以上の揚荷装置の操作
・釣り上げ荷重1トン以上のクレーンの操作
・移動式クレーンまたはデリックの玉掛け業務
ができます。
フォークリフト運転技能講習
フォークリフトとは、重量物を載せて運べる荷役運搬車両のことです。走行だけでなく、荷物を乗せる部分を指す「フォーク」を動かす操作を覚える必要があります。
フォークリフト運転技能講習の資格を持っていると、最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転作業ができます。
安全衛生責任者
安全衛生責任者とは現場の安全を担う役職です。それ以外にも揚重作業の監督や、仕事内容の指導も行います。
小型移動式クレーン運転技能講習
トラックへの資材の積み込みや荷下ろしのために必要な資格です。
小型移動式クレーン運転技能講習の資格を持っていると、釣り上げ荷重1トン以上5トン未満の移動式クレーンを操縦できます。
建設用リフト運転士
資材運搬用のエレベーターを運転するための資格です。揚重の作業現場が10階建て以上のビルやマンションなど大規模な場合、資材運搬用のエレベーターが設置されています。エレベーターの操作自体はボタンでできますが、資格がないと昇降の操作ができません。
建設用リフト運転士の資格を持っていると、積載荷重0.25t以上、ガイドレールの高さ10m以上の建設用エレベーターの操作ができます。
まとめ
建築資材を手作業やクレーンで運ぶ揚重は、安全が何より大事な仕事です。資格がなくても働けますが、玉掛けやクレーンの操縦など、揚重の仕事に役立つ資格もあるため、ぜひ取得を検討してみてください。